EPAとDHAの違い

EPAは血液に働きかける

血液中の中性脂肪値やコレステロールが増えると、血液は粘度を増してドロドロになります。このような状態が続くと、血管に老廃物などがこびりついたり、血栓ができたりして動脈硬化や高血圧症などの原因となります。そのリスクを押さえるのが魚油に多く含まれるEPAやDHAなどのn-3脂肪酸です。

特にEPAは、血小板の凝集を抑制する作用があり、血液をサラサラにして血栓を作らせないようにします。一方、DHAは血管や赤血球の細胞膜をやわらかくする働きがあると考えられているのです。どちらも血管の若さを保ったり、血流を促進する働きがありますが、より直接的に血液をサラサラにするのがEPAというわけです。

DHAは神経系に働きかける

さまざまな健康効果が注目されるEPAやDHAなどのn-3脂肪酸。特にDHAは血液によって脳まで運ばれて情報などを伝達する働きがあります。そのため、DHAをたくさん摂取することは脳の活性化につながります。それに伴って、認知症の予防や記憶力アップなどにもつながると考えられているのです。

また、DHAは目にも多く存在しています。目で捉えたものの情報を脳まで運ぶ上で重要な役割を果たしていると考えられています。そのため、DHAをたくさん摂取すると眼精疲労の改善や視力の回復にも役立つと考えられているのです。

EPAとDHAの相乗効果

主に血液そのものに働きかけて血液をサラサラにしてくれるEPAと、血管を柔らかくしたり、脳や目の成分として情報伝達や活性化などにつながるDHA。それぞれ単独の成分でも大きな健康効果が期待できますが、同時に摂取すれば相乗効果によってさらに健康効果が高まります。

血液サラサラ効果や、目や脳の活性化だけでなく、一緒に摂取することで血流の促進、アレルギー予防、精神を安定させる作用などが期待できます。EPAとDHAを両方一緒に摂取することによって、それぞれ単独では効果が見込めないことにまで効果が期待できるようになるのです。ですから、EPAとDHAはなるべく一緒に摂取することが重要と言えそうです。